花折 はなおり Hana-Ori
◇登場人物…住持(じゅうじ)、僧、旦那、供(とも)
住持はお参りに出かけるため、若い僧に留守番を命じた。庭の桜に「この花折るべからず」のはり紙をつけさせ、花見客を寺のなかに入れるなといいつける。
僧が読経していると、供を連れた旦那がやってくる。二人は寺のなかで花見をしたいという。僧は一旦断るが、ついに寺に入れて酒宴を始める。狐拳(きつねけん)や太夫道中(たゆうどうちゅう)のまねをして興じているうちに、僧は泥酔して寝てしまう。旦那らは桜の枝を折って帰る。住持が戻ってきて、僧をしかる。