狂言堂修復工事 完了しました
神泉苑狂言堂は明治時代に神泉苑境内に建立され、それから数年後には現在の位置と方角(舞台が南向き)に移転し現在に至っています。
舞台は二階が本舞台、一階が楽屋として使用されています。また、演技のために、飛び込みの形式や、天井から吊り下げられた綱を使うなど特異な施設も用意されており、それによって様々な狂言が可能となっています。
明治時代から現在に至るまでの間、小規模な補修をしてまいりましたが、平成25年から5ヶ年にわたり、京都市文化財保護課及び、京都府文教課の指導により大規模な修復の事業を行いました。
今回の修復工事により将来末永く、安全に狂言が演じられるようになりました。
皆様方からは多大なる御寄進を頂戴し、厚く御礼を申し上げます。
修復前の狂言堂
修復工事の概要
@楽屋の床が地面に近く、床下の空気が滞留するので、床を持ち上げました。A楽屋の天井が低く間が狭いので、天井を高くしました。
B本舞台の床材を張り直し、演者の大きな動きにも耐えられるように補強しました。
C舞台の雨戸を新調しました。
D屋根瓦を葺き替えました。
E狂言上演時以外は、舞台への雨の吹き込みを避けるため、シートを設置。