賽の河原 さいのかわら Saino Kawara
◇登場人物…地蔵尊、餓鬼(がき)、閻魔(えんま)大王、
帳付(ちょうつけ)、黒鬼、赤鬼
閻魔の前に一人の餓鬼(亡者)が引き出される。帳付が生前の所業を浄玻璃(じょうはり)の鏡にうつし出すと、大悪人であることがわかった。閻魔は鬼たちに餓鬼を釜(かま)ゆでにして食べてしまうよう命じる。
鬼たちは大きな釜に湯をわかし、餓鬼の舌を抜き、熱湯のなかにほうりこむ。鬼が餓鬼を食べていると地蔵尊があらわれ、餓鬼の遺骸(いがい)をもらい受ける。地蔵尊が祈念すると餓鬼はよみがえり、改心を誓う。