玉藻前 たまものまえ Tamamonomae
◇登場人物…玉藻前、狐(きつね)、関白、安倍泰成(あべのやすなり)、三浦之介(みうらのすけ)、上総(かずさ)之介、太刀持(たちもち)、早打ち、くわれ数人
才色兼備の玉藻前は、鳥羽上皇に寵愛(ちょうあい)された。しかしその後、上皇は次第に病に伏せるようになった。関白が泰成に占わせると、玉藻前は九尾(きゅうび)の狐となって逃げていった。
狐は多くの人々を食べ、おそれられた。関白は三浦之介と上総之介を呼んで狐退治を命じた。二人は泰成から御幣(ごへい)を授かり、みごと狐を討ちとった。