山端とろろ やまばなとろろ Yamabana-Tororo
◇登場人物…盗人、旦那(だんな)、茶屋の女、供(とも)、番戸(ばんこ)
花見時の洛北八瀬の茶屋は、掃除やとろろ作りに大さわぎ。そこへ旦那がやってきて、名物のとろろを食べて宴となった。踊りのあと、供は酒を買い足しに出かけた。
番戸から茶屋の様子を知った盗人は、旦那や女の着物をうばう。そこへ供が帰ってきて二人に急を告げる。女は驚いて癪(しゃく)(激しい腹痛)を起こす。あわてて逃げる途中、すり鉢をひっくりかえし、一同とろろまみれになって退散する。